習慣を継続するために最大の障壁となるのが「めんどくさい」という気持ちです。
では、どうすれば「めんどくさい」という気持ちに打ち勝ち、習慣を継続することができるのか?
それについて解説していきます。
まず、無意識の行動を記録する
習慣を継続することは、イコール自分の行動をコントロールすることです。
しかし、人間の行動はほとんどが無意識に行われています。
なので、まずは自分が1日に何をしているのかを記録することが大事です。
同時に、なぜそれを行ったのか、その動機も記録しましょう。
そうすることで、良い習慣を行うにしても悪い習慣をやめるにしても再現性を持たせることができます。
そのときのきっかけを再現すれば、良い習慣が発現します。
そのときのきっかけを消してしまえば、悪い習慣が発現しなくなります。
「めんどくさい」を克服する方法
習慣を継続する際に最も大きな障壁になるのが「めんどくさい」という感情です。
人はめんどくさいから行動を起こさずに無為に時間を過ごしてしまいます。
では、どうすれば「めんどくさい」という気持ちに打ち勝つことができるのでしょうか。
そのために、なぜ私たちは「めんどくさい」と感じてしまうのかを考えてみます。
私たちが何かを行う時にめんどくさいと感じるのは、その作業を大きい単位で考えてしまっているからです。
例えば、読書をしようとする時に、本を1冊書くことを目標にすると、作業の単位が大きすぎます。
作業の単位が大きすぎると、それに伴って達成するのにかかる時間や労力、精神力も大きくなります。
それは、つまりめんどくさい行動なのです。
そうならないために、作業を始める時に目標を低くすることが大事です。
読書だったら1ページだけ読む。
それ以降のことは考えないようにします。
そうすることで、取り掛かりのめんどくささを軽減することができます。
人間というのは、一度行動を起こすと、それをやり続けたくなるという習性があります。
みなさんも一度取り掛かると、切りのいいところまで作業を進めたくなってしまい、気づけば時間を忘れて没頭していた、なんて経験があるかと思います。
それは、まさにその習性によるものです。
つまり、取り掛かることさえできれば、あとは慣性の法則のように勝手に作業が進んでいくのです。
少しだけやることすらもめんどくさい時は
少しだけやると決意することで、取り掛かりのめんどくささを軽減することができます。
しかし、時には、そのちょっとですらめんどくさい時もあります。
ちょっとの行動ですらもめんどくさいのは、現状が快適であることが原因である可能性が高いです。
例えば、ソファーで横になってテレビをながめている時、わざわざ腕立て伏せをしようとは思いません。
それは、今の状態が心地よいからです。
わざわざ重い腰を上げて行動を起こし、心地よい状態を手放す理由はありません。
これに対処する方法は二つあります。
まずは、心地よい状態に陥らないようにすることです。
常にステップを踏んでいれば、すぐに次の行動を起こすことができます。
それと同じように、心理的に腰を落ち着けず、常に何か行動を起こせるように準備をしておくのです。
そのために、自分が心地よいと状態に陥るパターンを洗い出し、それを防ぐようにする必要があります。
もう一つは、心地よい状態を壊す方法を用意することです。
例えば温かい部屋でくつろいでいるのであれば、換気をして部屋を寒くするのです。
寒ければくつろごうとは思えないはずです。
このように意図的に心地よい状況を破壊することで、現状を維持しようとするインセンティブを消すことができます。
細切れの集中に頼る
少しだけやるで上手く自分を動かすことができても、すぐに集中力が切れてしまうことがあります。
本当に少しだけやってやる気が無くなってしまった時などですね。
ちょっとだけやって、すぐに休憩して、気がついたら全然進んでいない、なんて経験はみなさんにもあるのではないでしょうか。
そんな時に有効なのが、休憩の最中に少しだけ作業をしてみるということです。
これを行うことで、行動→休憩のスパンを短くすることができます。
最初のうちは、5分やって、5分休憩、また5分やるといったようなペースになるでしょう。
しかし、先ほども説明したように人間は一度行動を始めるとそのまま続けたくなる習性があるので、だんだん行動の時間が伸びていくのです。
例えばTVなどを見ているなら、見ながら作業をはじめたりするのはおすすめです。
作業をやっているうちに、逆にTVの音声がうっとおしくなってきて、気づけば作業に集中できるようになります。
無理に0→1で考えずに、ダラダラと移行していく事で、かえってスムーズに作業に取り掛かれるのです。
たしかに人間と言うのは機械のように0→1で動くものではないので、この行動の仕方は理に適っているのかもしれません。
行動を簡単にする、行動を阻む要因を排除する
行動を起こすためには、その行動が簡単にできることが重要です。
例えば、机の上に本がおいてあれば、読書をするのは簡単でしょう。
しかし、隣の部屋の本棚から本を取ってきて読むとなると、途端にめんどくさくなります。
本を読むという行動に至るまでにやらなければいけないことが多すぎるためです。
なので、習慣にしたい行動があれば、その行動をするのに障壁となるようなものをなるべく排除しましょう。
心理的、物理的に行動を阻む要因を洗い出し、それらへの対策を考えることが重要です。
習慣化に重要なのは行動した時間ではない
習慣が続かないのは、それをするための神経回路ができていないからです。
神経回路ができていないと、その行動を起こすのに多量のエネルギーを要し、行動が発現しにくいです。
逆に、神経回路ができていれば、その行動を起こすのにかかるエネルギーも少なくて済み、行動が発現しやすくなります。
神経回路の強さは、その行動を起こした回数で決まります。
行動の頻度を上げれば、神経回路が強化されていき、だんだんと習慣が発現しやすくなります。
そして、重要なのは回数であり、1回の行動の時間はあまり重要ではありません。
習慣化するためには、行動を起こす回路を強化することが重要で、長く続けることではないためです。
(長く続けるのは、一度始めたことはやり続けてしまうという修正に任せればいいです。)
従って、やる気が無くても1回の実施時間が短くてもいいので、とにかく行動を起こしましょう。
その回数によって行動の発現率が高まっていくのです。
悪い習慣を抑制する工夫
人間の1日は24時間で誰しも同じです。
良い行動を行うためには、それ以外に費やす時間を減らすことが大事です。
そのために有効なのは、重要でないことを我慢したことを記録することです。
例えば、TVを見るのを我慢したり、漫画を読むのを我慢したりなどですね。
やったことは達成感があります。
しかし、我慢したことは、何かを達成したという感覚が持ちにくいです。
なので、記録することで意識的に何かを達成したと感じるように仕向けるのです。
記録する対象に気をつける
習慣を続けるためには、記録する指標に気をつけることも大事です。
自分がコントロールできないものを記録していると、努力の成果を実感しにくく、習慣が続きにくいです。
例えば、ダイエットをしている場合、体重を記録していると続きにくいです。
なぜなら、体重と言うのは自分で完全にコントロールできるものではないからです。。
それよりも自分でコントロールできるような摂取カロリーなどを記録するべきです。
その方が自分の成果を実感することができます。
そして、それを続けていけば、結果的に体重も減っていきます。