RAIDとは、ディスクを冗長化することで高速化、高可用性を実現する方法です。
正式名称は「Redundant Array of Inexpensive Disks」です。
RAIDは用途によっていろいろな種類があるので、それらを紹介していきます。
RAID0
RAID0はデータを複数のディスクに分散することで性能を上げる構成です。
ディスクを冗長化しているわけではないので、ディスクが1本でも壊れるとデータは失われます。
文字で説明するよりも以下の図を見るのが早いと思います。
RAID1
ディスクの内容を複製することで、データの可用性を高めます。
これによりどれかのディスクが壊れてもデータは失われません。
ただし、複製を行うためコストは倍以上にになります。
また、複製するだけなので速度向上も見込めません。
別名、ミラーリング。
RAID5
RAID0とRAID1を組み合わせ、高速化と冗長化の両方を実現したもの。
最低3本以上のディスクを必要とする。
別名、パリティ分散。
データとデータを復元するための情報であるパリティをそれぞれのディスクに分散して書き込む構成。
■参考
RAID5のパリティ生成アルゴリズム
・注意
この図は厳密にはRAID5とは異なります。
RAID5はパリティ用にディスク1台分の容量を使用しますが、ディスク1台をパリティ専用で使うわけではありません。
実際の構成はこちらのようになります。
パリティを使用することによって、どれか1本のディスクが壊れたとしても、他のデータを復元することができる。
2本以上が故障すると復元はできません。その場合は、RAID6を使用します。
RAID6
RAID5の可用性をさらに高めた構成。
全体の最低本数を4本にして、パリティを冗長化します。
これによって複数本ディスクが故障してもデータを復元することができます。
・注意
この図は厳密にはRAID6とは異なります。
RAID6はパリティ用にディスク2台分の容量を使用しますが、ディスク2台をパリティ専用で使うわけではありません。
実際の構成はこちらのようになります。
RAID10
RAID1 + 0 が名前の由来。
ストライピングされた2つのディスクをミラーリングします。
これによって、RAID0の高速化とRAID1の可用性の高さを両立することができます。
しかし、ディスクの本数が最低4本以上となるため、コストが高くつきます。